WORKS

s-house

Saitama,2013

photo: koichi torimura

Overview of the project

大宮駅に程近い住宅地に建てられた狭小住宅。2層の空間をずらして積層させ、階の間に設けられた庇によって階を繋ぎ、ネットワーク的に錯綜した空間を生み出している。空間の中央にはヴォイドが設けられているが、このヴォイドの先の空間には視覚的は繋がっているものの、辿り着くためには動線を大きく迂回しなくてはたどり着くことができない。ひとつの空間の中に短い距離と長い距離を同居させ、建築の内部に多様な距離関係を埋め込むことによって、実際の空間よりも広い空間を知覚・経験することができるようになっている。このような空間のあり方を「複雑な階層状のネットワーク」と名付け、情報とネットワークの時代にふさわしい建築空間のプロトタイプとして提示しようとしている。